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PNC TJ7308 94-002, 71 Pages, 1994/02
日本全国を対象とする広域地下水流動評価に必要な水理学的データを取得するために、平成4年度までに地盤の透水性に関する文献調査を実施し、岩種と透水性、深度と透水性などの検討を実施してきた。今年度は、測定地点を含めた三次元データベースを構築するとともに、日本列島の先新第三系における7つの地質構造区(西南日本内帯、西南日本外帯、北西九州、南西諸島最南部、東北日本、北海道中央部、北海道東部)ごとの透水性の検討を統計解析に基づいて実施した。データ収集した際、南西諸島最南部および北海道東部として取得された透水係数データは少なく、今回の解析からは除外した。地質構造区全体の透水係数は10-910-3cm/secオーダの範囲に分布する。また、各地質構造区ごとの透水係数平均値(幾何平均値)は、3.710-57.610-5cm/sec、標準偏差は0.71.0log cm/secである。この結果から、透水係数平均値およびデータのばらつきに関しては、各地質構造区ごとに顕著な違いは認められなかった。
小出 馨; 柳沢 孝一
PNC TN7410 93-016, 42 Pages, 1993/10
本研究は、地層処分に関する安全研究の中で重要な項目である広域地下水流動調査のための地表調査法の開発の一環として、地下水流動解析における涵養量の設定に必要な水収支に関する水文特性をリモートセンシンシグデータや地形図などの広域データから推定する手法の開発を目的として、(1)地表情報の抽出法の検討、(2)地表状況と水文特性との関係の定量化、(3)地表情報による水文特性の推定法の開発の3段階に分けて研究を進めている。本研究の第一段階である地表情報の抽出法の検討では、解析対象領域として中部事業所および東濃鉱山を含む約5km四方の領域を設定し、水収支と関連すると考えられる地表情報として地形と植生を対象に、これらの情報をデジタル標高データおよびリモートセンシングデータ(衛星データ)から抽出する手法を検討した。地形情報の抽出に関しては、デジタル標高データから斜面方位および傾斜度を算出するプログラムを作成した。プログラムの検証は、東濃鉱山周辺をテストサイトとして行い、実測と計算結果とを比較した結果、実際の解析において十分な精度を有することを確認した。また、デジタル標高データのグリッド間隔を検討した結果、解析対象領域の地形を表現するには、30m未満のグリッド間隔が必要であることが明らかになった。植生情報の抽出に関しては、夏および秋(冬)のSPOT衛星データから植被率を示すと考えられる正規化植生指標(NVI)を算出し、NVIの季節変化量を基にした林相区分を試みた。その結果、各林相(針葉樹林、広葉樹林、針広混交林、草地(芝))は、異なるNVIの季節変化量を示し、NVIの季節変化量による林相区分が可能であることが明らかになった。この結果を基に解析対象領域の林相区分図を作成し、その結果を現地調査で検証した結果、現地の林相と良く一致していることが確認できた。
湯佐 泰久
PNC TN7410 92-052, 239 Pages, 1992/12
この報告書は平成4年11月30日(月)にセラトピア土岐で開催された、立坑掘削影響試験ワークショップの発表論文と質疑応答などをとりまとめたものである。ワークショップは立坑掘削影響試験で得られた研究成果を総括し、今後の研究課題と取り組み方について、大学や民間会社を含めた技術者と情報交換を行い、相互理解を深めることを目的として行われた。ワークショップでは活発な質疑応答が行われた。その内容は発表論文集とともに「質疑応答議事録」にまとめて記した。また、立坑掘削影響試験に関連した投稿論文や口頭発表論文集をリストとともに最後に付した。
松井 裕哉; 杉原 弘造; 佐藤 稔紀; 吉岡 尚也
PNC TN7410 92-046, 56 Pages, 1992/12
地下発電所や道路トンネル等の構造物を岩盤内に掘削すると、その空洞周辺にはゆるみ領域が生じることがある。このゆるみ領域を定量的に把握することは、地下の大規模構造物の経済的な設計・施工、その長期安定性を評価する上で重要である。このため、動燃事業団では新第三系の堆積岩中に実規模の立坑(内径6m、深さ152.3m)を掘削し、立坑掘削による周辺岩盤への影響と地下水流動への影響を把握するためのさまざまな調査・試験を実施した。この研究は立坑掘削影響試験と呼ばれ、平成元年度より開始され、平成3年9月までに立坑掘削工事を終了した。本論で述べる内容は、立坑掘削影響試験の一環として実施した周辺岩盤の力学的・水理学的特性の変化に関する調査研究の一部である。この調査研究の目的は、岩盤の持つ力学的・水理学的特性に着目し、立坑掘削に伴うその変化を捉えることにより、立坑周辺に生じるゆるみ領域を把握することである。現時点までにこれらの調査・試験で得られたデータを解析・評価した結果、以下の知見が得られた。1.掘削に伴う応力再配分やき裂の発生によって、立坑周辺岩盤に力学的・水理学的特性の変化が引き起こされることがわかった。2.その範囲は、岩盤壁面から1m程度である。3.立坑周辺の岩盤では、き裂の閉塞や岩盤の塑性化により非回復な変形量の増加が生じると考えられる。その非回復な変形量を表現する永久変形係数という概念を用い計測結果を検討した結果、永久変形係数は岩盤がゆるんだ領域を把握するための一つの指標となることがわかった。
尾方 伸久; 大澤 英昭; 仙波 毅; 柳沢 孝一
PNC TN7410 92-001, 48 Pages, 1992/01
岩盤中の地下水の流れを評価するためには、まず岩盤中の水理地質構造をモデル化する必要がある。そのモデルを構築する際には、地形や水理地質構造をいかに簡略化するか、境界条件や透水係数などの水理定数をいかに現実にそくした妥当な値に設定するのかが重要な課題となる。結晶質岩盤中の透水係数は、岩盤中のさまざまな割れ目の要因(性状、密度、ネットワーク等)に支配されていると考えられている。その透水係数と各割れ目特性との関係を明らかにするため、多変量解析の手法(重回帰分析、クラスター分析)を用いて解析をおこなった。用いたデータは、岐阜県東濃地域の花崗岩中に掘削された2孔の試錐孔で得られたAN-1,32点・AN-3,24点での透水係数測定値とそれに対応する物性値である。その結果、以下の事が明らかとなった。(1)本地域の花崗岩の透水性を支配しているのは、岩盤中に発達する割れ目系であり、その割れ目の数、割れ目の開口程度、充填鉱物の有無などの違いにより透水係数値が決定づけられている。(2)クラスター分析によって各透水係数に対応する分類構造が得られた。各クラスターにはそれぞれ異なった透水係数が分布し、その特性は割れ目の開口、充填幅、交差本数、孔井の割れ目卓越方向などに支配されている。(3)クラスター分析の結果、同一透水係数を示す異なった試験区間でも、割れ目性状が微妙に異なっている場合がある。したがって、透水係数値のみで分類するのではなくほかの特性も考慮した分類が必要である。今回実施したような統計解析手法を用いて解析をおこなうには、使用したデータ数では不十分であり、現在の解析精度には若干問題が残る。今後データの集積を図るとともに再解析をおこなう予定である。
今井 久; 柳澤 孝一
PNC TN7410 90-026, 29 Pages, 1990/12
動力炉・核燃料開発事業団は広域地下水流動に関する調査・評価手法及び調査機器の開発のために岐阜県東濃地域を対象に広域地下水流動調査研究を行っている。その研究の一環として,110km10km深さ1.000mを解析解消領域にした広域地下水流動調査研究,2300m300m深さ30mを解析対象領域とした立坑堀削に伴う水理学的影響調査研究,320m20m 深さ 50mを解析対象領域とした立坑掘削に伴う水理学的ゆるみ領域の調査解析研究を実施している。本報告書では,こうした調査研究に地下水流動解析コードとして使用している有限要素法3次元非定常飽和不飽和地下水浸透流解析プログラムTAGSACコードについて,1導入理由,2解析研究事例,3使用する支配方程式と不飽和状態でのその取扱いと計算の流れ,4問題点と今後の課題,5TAGSACプログラムソースについて述べ,その後にそのソースと入力データセットの内容について報告する。
尾方 伸久*
PNC TN7410 90-005, 35 Pages, 1990/01
岩盤の水理学的モデルを確立するためには、岩盤の水理特性に関するデータが必要である。我が国において重要な岩盤の一つである花崗岩の水理特性は岩盤物性と密接な関係があると考えられており、現在、岩盤の水理学的評価への検層技術の適用可能性について明らかにすることを目的に技術開発を進めている。この技術開発の一環として、花崗岩盤中に試錐孔掘削し、物理検層、岩芯物性試験、岩芯観察を実施した。この結果に基ずき、岩盤中の検層・物性値と割れ目・変質との関係について考察し、以下のことが明らかとなった。1.割れ目、変質の検出には、電気、音波検層が有効であり、マイクロ比抵抗倹層は各単一割れ目の判別に有効である。2.含水している可能性のある割れ目箇所等の検出には、密度、中性子検層が有効である。3.密度ー中性子検層孔隙率(ファイ/SUB/L)が高い値を示す部分は、変質を伴う割れ目帯にほぼ一致する。4.音波検層から算出した(ファイ/SUB/SL)が高い値を示す部分は、変質の有無にかかわらず、割れ目密度の高いゾーンにほぼ一致する。5.岩芯観察により深度ごとに区分された、セグメントI、II、IIIの各深度区間において、ファイ/SUBL、ファイ/SUBSL、岩盤区分を比較した結果、各セグメント(ファイ/SUBL-ファイ/SUBSL)、岩盤区分、割れ目・変質の特徴が良い対応を示し、岩芯観察結果と物理検層算出データは比較的良い相関を示すことが確認された。
武田 精悦*
PNC TN7410 90-004, 41 Pages, 1989/12
ストリパプロジェクトの第2フェーズでは、処分場サイト研究のため、第1フェーズに引き続き、手法と技術に関する開発を継続した。クロスホールの研究は、以前には到達できなかった信頼性と現実性でもって結晶質岩中の割れ目を調査することが可能であることを示した。ストリパ研究サイトにおける地下水の流れは、地球物理学的手法によって把握された主要な割れ目中に集中することが明らかにされた。その主要な割れ目は幅広い板状で、高低透水係数のパッチ状の部分を含む。ストリパにおいて、地下水組成に関するデータを考慮し、別れ目水理、地下水のトレーサーの移行に関する詳細な研究を進めることにより、割れ目系結晶質岩での地下水の流れに関する知識は大きく増大した。ストリパでの研究は、割れ目系にとって基本的な幾何学的特性や水理特性に関する分布の特徴とそのパラメータが決定できるデータを取得・解析できること、従って性能評価研究に必要な経験の一部として、あるサイトを他のサイトと比較できることを示した。移行の試験は、地下水の流れが岩盤中で非常に不均一に分布することを示した。それはトリチウムの測定と合わせ、流れの多くの部分が他のチャンネルからほとんど独立したチャンネルで起こっているという考えを強く支持する。今後は割れ目系結晶質岩での流れを記述する適当な数学モデルの開発にさらに大きな努力を払う必要がある。ストリパでの水理地球化学研究は又、溶質のソースとして新しく母岩中の流体包有物を考える必要があることを示した。ストリパでは溶質の年代は地下水の年代と全く異なり、それより数億年古いかもしれない。さらにこの溶質は全間隙率(total porosity)とも関係している。流体包有物は余剰の(residual)又は流れに関係のない間隙(non-flow porosity)だが、それは応力場の変化によって引き起こされる微少割れ目を通じ、流れの間隙率(flow porosity)の一部となると思われる。ストリパにおいて、岩盤中の人工による開削からの水の流れの密封と制御(redirection)について試験を行った結果、様々なプラギングと密封試験によってそれが現実性のあることが判明した。粉末を高度に圧縮して適当な形にしたNaベントナイトは、処分場の試錐孔、シャフト、トンネルを密封する上で非常に実用的であることがわかった。初めは局所的に未飽